ヤマハの幼児科に入れて、だんだん弾けるようになっているのに
楽譜が読めない!
ピアノ教室に通っているお友達はスラスラ楽譜を読んで弾いているのに・・・
こんな事、ありませんか?
特に、自分がピアノ経験者のお母さんは楽譜の読めなさにビックリすることもあると思います
(筆者がそうでした)
そこでヤマハのカリキュラムについて調べてみました
・子供が幼児科に通っていて、楽譜が読めないことを心配している人
・幼児科に子供を入れるか迷っている人
音楽教室なのになぜ読めないのか
幼児科は「耳の力を育てる」時期
結論から言うと、幼児科では耳の力を育てることを重視しているため、
楽譜をよむ訓練は優先順位が低いのです。
幼児科のページの一番最初にこうあります
人間の聴覚がもっとも発達するのは、4・5歳のころ。
この時期にたくさんの音楽を聴き、歌い、弾く体験を重ねること、“こころ”と“からだ”で、まるごと音楽に向き合うことで、
音楽のさまざまな表情やニュアンスを聴きわける耳が育まれます。
ヤマハ音楽教室公式サイトより
幼児科で一番重視されているのは「聴く」力。 そのため、新しい曲はまず「聴く」ことからスタートします。
長女ももの幼児科クラスのレッスンの流れを書いてみました。
1:先生がピアノで曲を弾く
その曲で導入する新しいテクニックを直前の「鍵盤あそび」で習得し、
その鍵盤遊びの流れから導入していくことが多いです。
2:歌詞が付いていれば、歌詞で歌い、次の週にドレミで歌う。
(歌詞が無ければ最初からドレミで歌う)
歌詞で歌うことにより、情感を込めて弾く基礎が養われます。
(曲の盛り上がりなどを感じやすい)
3:「じゃあ、歌ったものを弾いてみよう!」と言われて片手ずつ弾く
長女のクラスでは右手1週、左手1週で3週目に「出来たら両手を弾いてきてね」と言われます。
しかしはりきりガールが多く、片手ずつの宿題の週に皆両手も練習して、披露してくれます・・・
4:曲が仕上がると、一人ずつ前に出て曲を発表する
これはクラスによって違うようです。
シャイなお子さんが多かったり、先生の方針によってはやらないクラスも。
長女のクラスも、恥ずかしがり屋さんは自分の席で発表するときもあります。
5:最後にCD音源に合わせて楽譜を指で追う
確かに幼児科のサイトに書かれている流れで進んでいました。
お子さんの通っているクラスはどうでしょうか?
幼児科と個人教室の違い
ヤマハ幼児科 | 個人教室 | |
---|---|---|
使用教材 | ぷらいまりーのみ | 複数の教本 (生徒に合わせる) |
指導ペース | 講師・クラスのペース | 生徒のペース |
楽譜へのアプローチ | 「きく」→「うたう」 →「ひく」→「よむ」 楽譜を読むのは最後 | 「よむ」→「ひく」 楽譜を最初に読む |
この時期育てたいもの | 聴く力 (伴奏付け・アレンジ・創作に繋がる) | 楽譜を正しく読む力 正しい演奏フォームの基礎 |
どんな曲かを理解するのに、「耳から音楽を入れて理解する」幼児科と
「楽譜から音楽を読み取る」個人教室では
方向性が全然違うことが分かります
幼児科では読譜の為に何をしているのか
1・マグネットを使ってメロディーを五線に置く
2・曲が仕上がると、曲を歌いながら楽譜を指で追う
3・楽譜をなぞったり書くホームワーク(宿題)がある
基本はこの3点で楽譜を読めるようにしていきます
しかし、どこまで楽譜を重視するかは
講師によりかなり差があります
2人の幼児科講師のレッスンを経験しましたが
読譜に力を入れる講師と入れない講師との差がとても大きく
大変驚きました
<読譜にも力を入れていた講師のレッスン>
- マグネットはほとんど毎回使用(和音やメロディ、毎回内容は異なる)
- 歌詞唱(歌詞がある普通の歌)の時も、強弱記号や拍子について説明して歌っていた
<読譜は最低限の講師のレッスン>
- マグネットは月に一度程度の使用
- 歌詞唱は楽しく歌う事、子供が楽しむことを重視していた
ちなみに読譜重視の講師の時は、
ぷらいまりー1で「歌を盛り上げる方法」として
「クレッシェンド」「デクレッシェンド」記号も教わったにゃ
いつになったら譜面を見て演奏できるようになる?
ジュニア科(小学生)に上がってから
小学生のコースになると、カリキュラムのなかに「読譜」がしっかりと入ります
そして曲の宿題量が増え、難しくもなるため一曲ずつ聞いて歌っている余裕はなく
楽譜を読まざるを得ない状況になるとも言われています
さらに自分でメロディーを考える「創作」、伴奏を考えたり曲をアレンジも入ってきます
作った音楽を形にしていく中で、楽譜についても学びが深まっていきます
ヤマハならではのアプローチ
ヤマハは「年齢に合った教育」を重視しています
そのため、まず幼児科でリズムや雰囲気を「聴いて感じる力(基礎)」を作ります
ジュニアに上がる頃には年齢が上がり理解力も高まっている為
基礎の上に知識や理論(楽譜の知識)を積み上げ、
「豊かな創造性と総合的な音楽力」を高めます
長い目で子供を育てるヤマハならではのアプローチですね
「幼児は音符記号を苦労して教えるより
聴いて感じる力を先に育てておこう」
という考えにゃ
これで大丈夫なのか?
幼児科卒業後に個人教室に移る場合は苦労しやすい
幼児科卒業後、個人教室に通う場合は注意が必要です
個人教室は「読んでから弾く」を前提としている為、
お子さんは「弾けるのに、楽譜が全然読めない子」 となります
楽譜が読めないことで
実力よりずっと簡単な曲からになることもあります
ヤマハシステムに乗るならそのままでもあり
幼児科卒業後にジュニアに上がる場合は、コースにより指導が違います
ヤマハで進級する場合は講師にお任せするのもありでしょう
幼児科を踏まえた教育を引き続き受けられるので
子どもに無理な負担がかかる可能性は低いです
読めるに越したことは無い
ただし、将来的には楽譜を見て演奏するので「楽譜嫌い」になるのは困りますね
そこで筆者が長女と自宅でやっている方法を4つ紹介します
1・自宅でもマグネットを並べてみる
2・以前弾いていた曲を今度は「楽譜を見て」弾いてみる
3・無料や有料の音符カードを活用する
4・以前弾いた曲を楽譜を見て手でリズムを叩いてみる
簡単にできることなので、練習のついでに取り入れてみてください
まとめ:耳を育てるのを重視している為だが、練習するのは◎
ヤマハ音楽教室は幼児科→ジュニア科という流れで出来ています
よって、幼児科はジュニアの前の基礎となります
そのため楽譜を読むことよりも、音楽を耳で聴いて感じる力を重視しているため
楽譜を読む能力は遅れがちです
将来の事を考えると、楽譜を読むのが得意な方がラクなので
自宅でも楽譜に親しむ事をオススメします
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